活動レポート

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月間 相続ニュースコラム


月間相続ニュースコラム(8月号)

海外財産の相続手続きと税金

海外に財産を持つ方が増えている中、相続においても海外財産が関わるケースが増加しています。
日本と海外の法律や税制が異なるため、適切な手続きと税金の対策が必要です。
今月は、海外財産の相続における基本と注意点を解説します。



海外財産の相続手続き
	
1.現地法の確認
海外の財産を相続する場合、現地の相続法が適用されることがあります。
特に不動産は「所在地法」が適用されるため、現地の法律に基づいて手続きが進められます。


	•アメリカでは州ごとに法律が異なるため、財産の所在州のルールを確認。
	•ヨーロッパではEUの相続規定が適用されることがあります。

2.必要書類の準備
海外財産を相続するには、以下の書類が必要になる場合があります。
	•被相続人の死亡証明書
	•遺言書(現地法に基づいたもの)
	•相続人の身分証明書(パスポートなど)
	•財産の権利証明書(不動産登記簿など)
	
3.日本での申告も忘れずに
日本の相続税法では、被相続人または相続人が日本居住者であれば、海外財産も相続税の課税対象となります。

海外財産における税金のポイント
	
1.二重課税リスクの回避
海外財産がある場合、現地国と日本の両方で課税される可能性があります。
ただし、日本が「租税条約」を締結している国であれば、二重課税を回避する仕組みが適用される場合があります。

対策
•現地で支払った税金を、日本の相続税から控除する「外国税額控除」を利用。
	
2.相続税評価額の計算
海外財産の評価額は、日本円に換算して相続税を計算します。評価方法が現地と異なる場合もあるため注意が必要です。

不動産の場合、現地の市場価格や固定資産税評価額が基準となります。



ケーススタディ:海外不動産の相続で起きた問題

事例
Bさんは亡くなった父親からアメリカにある不動産を相続しました。しかし、以下の問題が発生しました
	•不動産の権利書が父親名義のまま放置されていた。
	•日本での相続税申告時に、評価額をどう計算すればよいかわからなかった。

解決策
	1.現地の弁護士に依頼し、不動産の名義変更手続きを完了。
	2.不動産鑑定士の評価を基に、日本での相続税申告を実施。
	3.アメリカで支払った不動産譲渡税を日本の相続税から控除。

訓教
	•海外財産の手続きは現地の専門家に依頼することが必須。
	•日本の税務署とも連携し、申告をスムーズに進める必要があります。

月間アドバイス:海外財産相続での準備

1.財産目録の作成
海外財産の詳細をリスト化し、所在や評価額を明確にしておく。
	
2.現地専門家の選定
弁護士、不動産エージェント、税理士など、現地の信頼できる専門家を見つけておく。
	
3.租税条約の確認
日本と対象国が租税条約を締結している場合、その内容を確認し、二重課税リスクを回避する。
	
4.定期的な財産整理
海外財産は放置すると管理が難しくなるため、生前に活用法や相続方針を検討しておく。

まとめ

海外財産の相続は、現地法や税制に関する知識が必要なため、
日本国内の相続よりも手続きが複雑です。早めに準備を進め、信頼できる専門家と連携することが成功の鍵となります。
この機会に海外財産の状況を確認し、必要な対策を検討してみてください。

次号では、「相続放棄と限定承認の使い分け」について詳しく解説します。お楽しみに!

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