活動レポート

REPORTS

不動産トラブルに関するコラム


「そんなつもりじゃなかった…」は通用しない!

新築・リフォームでよくある“記憶違いトラブル”の巻


新築やリフォームの現場で、よく聞く一言——
「え?この色じゃなかったはず…」
「カタログで見たのと違う…」
「いや、あなたがこれでいいって言ったんですよ!」

このような『記憶違いによるすれ違い』、実は工事現場では日常茶飯事です。


■ ケース1:ドアのデザインが違う!?

とあるご家庭では、リフォームで室内のドアを一新することに。
ショールームで見た印象的な木目調のドアが気に入り、「これでお願いします!」と伝えたつもりでした。

しかし、いざ工事が終わってみると、取り付けられていたのは似ているけど微妙に色味の違う別の型番のドア
「カタログの●●番だったと思ったのに…」とお客様。
一方、工務店側は「この番号で注文されていますよ」と食い違いに。


■ ケース2:クロス(壁紙)の色味が違う!

別の現場では、リビングのクロスを選ぶ際に「明るめのグレーで」と話し合って決めたつもりが、
工事完了後に確認すると想像より暗く、質感も違うものが貼られていました。

「品番はメモしてなかったんですか?」と問うと、
「現場で見本帳を見ながら話しただけで…」という結果に。
口頭だけで決めたことが原因のすれ違いです。


■ 記憶に頼ると、どちらも“間違っていない”という認識に

このようなトラブルで難しいのは、どちらも「自分が正しい」と思っていること
口頭でのやり取りや、現場での“なんとなくの合意”では、
あとから「言った・言わない」になってしまい、感情的な対立にもつながりかねません。


■ じゃあ、どうすればいいの?

答えはとてもシンプルです。


■ 【大切なのは「確認書」を交わすこと】

工事の内容が決まるたびに、
・クロスや床材などの品番・カラー番号
・ドアや設備の型番・シリーズ名
・施工箇所や変更点の図面や備考

などを記載した**「確認書(チェックシート)」を作成し、発注前に双方でサイン**をすること。

これがあるだけで、
・「こんなはずじゃなかった」を防げる
・業者側も正確な発注ができる
・あとからの費用トラブルを防げる

といった安心の3本柱になります。


■ まとめ:「伝えたつもり」をなくす確認の文化を

新築もリフォームも、“暮らしの土台を作る大切なイベント”。
その中で生まれる小さなすれ違いが、完成時の大きな不満につながることもあります。

確認書を交わすことは、お互いを守る“ルールブック”のようなもの。
工事が進むたびに一度立ち止まり、「これで間違いないですね?」と確認を重ねていくことが、
理想の住まいづくりへの一番の近道です。


不動産トラブルに関するトラブルは一般社団法人大阪府相続支援協会へご相談ください。