古家購入時に“井戸”のチェック、してますか? ~意外と見落としがちな「見えない存在」への配慮~ ⸻ 中古住宅や古家付き土地を購入する際、多くの人が気にするのは ・建物の劣化状態 ・耐震性や雨漏りの有無 ・接道状況や間取り など。 でも、実はそれらと同じくらい重要な“見落としがちポイント”があるのをご存じですか? それが、「井戸の有無」です。 ⸻ ■ 見つかるとちょっと困る“昔の名残” 特に築年数の古い住宅では、昔生活用水や飲料水として使っていた井戸が今も敷地内に残っているケースがあります。 一見わかりにくく、 • 庭の片隅にコンクリートのフタがしてある • 室内の床下を開けると空洞がある • 倉庫の奥に古いポンプがある といった形で“隠れている井戸”も少なくありません。 ⸻ ■ 井戸があると何が問題なの? 1. 心理的な抵抗感 → 「なんとなく縁起が悪い」「先祖の魂が宿っていそう」と感じる方も多く、将来売却時に敬遠されるケースも。 2. 撤去・処理に費用や手間がかかる → 勝手に埋めてしまうのはNG。 → 地域によっては「お祓い」や「水抜き」「封じ」の儀式が推奨されることも。 → 費用相場:5万~25万円程度(お祓い+埋戻し) 3. 地盤や安全性への影響 → 古い井戸が地中で崩壊していると、地盤沈下や構造物への影響が出ることも。 ⸻ ■ チェックのポイントはここ! • 購入前の内覧時に「庭・床下・倉庫」など見えにくい場所を確認 • 仲介業者や売主に「井戸や水源跡はありますか?」と明確に質問 • 地盤調査時に、井戸跡がないかの確認も一緒に依頼すると安心 ⸻ ■ まとめ:古家には“見えない歴史”が眠っている 昔は当たり前だった井戸も、現代では特別な存在。 「古い家は味がある」——確かにその通りですが、 味と一緒に“祀るべきもの”も残っているかもしれません。 古家を買うときは、「井戸、ありますか?」のひとことを忘れずに。 数十年の歴史が眠る家には、敬意と確認が必要です。 不動産トラブルでお悩みの方は一般社団法人大阪府相続支援協会へお気軽にご相談ください。
