活動レポート

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2026年6月号:身寄りのない利用者の「亡くなった後」を誰が守るのか?~施設のリスクを回避する死後事務委任契約


現場を悩ませる「おひとりさま」の入居

大阪市内でも、単身世帯や身寄りのない高齢者の施設入居が年々増えています。
現場の皆様が一番不安に感じるのは、その方が亡くなられた「その後」ではないでしょうか。
 

  • 「ご遺体の引き取り手がいなくて、いつまでも葬儀が進まない」

  • 「部屋に残された荷物を勝手に処分できず、空室の状態が続いてしまう」

  • 「未払い代金の清算や、役所への届け出を誰がやるのか?」
     

身元保証人がいない、あるいは形式的な保証人しかいない場合、
これらの重圧はすべて施設側の肩にのしかかってきます。

善意で対応したことが、後に現れた親族から「勝手なことをした」
と訴えられるリスクすらあるのが、今の時代の難しいところです。
 

「死後事務委任契約」という解決策

こうしたトラブルを未然に防ぐための強力な仕組みが「死後事務委任契約」です。
これは、元気なうちに「自分が死んだ後の事務手続き(葬儀、納骨、家財整理、各種支払いの清算など)」
を、信頼できる個人や専門家(法人)に託しておく契約です。
 

これを、前回お伝えした
「任意後見(生前のサポート)」とセットにしておくことで、
【生前のケア ➔ 亡くなった瞬間の手続き ➔ 遺品整理・清算】までの一連の流れがスムーズに完結します。
 

介護のプロが知っておくべき「受任者」の選び方

「死後事務」を頼む相手は、誰でもいいわけではありません。
ご友人や遠方の親族に頼んでも、いざという時に動けなかったり、
手続きの複雑さにギブアップしてしまったりすることが多いからです。
 

施設側としては、入居時に以下の確認をすることをお勧めします。
「万が一の際、お部屋の片付けや事務手続きを任せられる『専門のパートナー』と契約されていますか?」
 

もし「まだ何もしていない」という方がいれば、
それは施設にとってもご本人にとってもリスクです。
 

私たち「大阪府相続支援協会」ができること

私たち協会では、身寄りのない方の「死後事務」を引き受ける専門家をご紹介し、契約のサポートを行っています。
あらかじめ専門家が「受任者」として決まっていれば、
施設側は亡くなった当日にその担当者に電話一本入れるだけで、
スムーズにバトンタッチができるようになります。
 

「最後までこの施設で過ごしてよかった」と思っていただくために。
そして、スタッフの皆様が「事務手続き」ではなく「お見送り」という大切な時間に専念できるように。
「死後事務」という備えを、入居支援のスタンダードにしていきましょう。