活動レポート

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2026年7月号:介護を頑張った人は報われる?「特別寄与料」の誤解と、現場でできるフォロー


「介護の頑張り」が争いの火種に?

連日の猛暑の中、在宅介護を支えるご家族や、
施設へ足繁く通われるご家族の姿には本当に頭が下がります。

しかし、この「献身的な介護」が、
皮肉にも相続時の大きなトラブルを招くことがあるのをご存知でしょうか。
 

「私は仕事を辞めてまで母を介護した。
だから遺産は私が多くもらうのが当然だ」

「兄さんは何もしてくれなかったのに、
法定相続分で半分よこせなんて納得いかない!」
 

こうした「介護の貢献度」を巡る感情の対立は
介護現場の皆様にとっても
ご家族との関係性にヒビが入る辛い場面かもしれません。
 

知っておきたい「特別寄与料」のリアル

かつての法律では、
長男の嫁などがどれだけ介護をしても
相続人でない限り1円も相続できないという不条理がありました。

これに対し、「特別寄与料」という制度が作られ、
親族(相続人以外も含む)が無償で献身的な介護をした場合
他の相続人に金銭を請求できるようになりました。
 

しかし、ここには大きな落とし穴があります。
実は、この「特別寄与料」が認められるハードルは非常に高いのです。
 

  • 「親族として通常期待される程度」を超えた、特別な貢献が必要

  • 介護日記や領収書などの厳密な証拠が求められる

  • 請求できる金額が、介護者の想像よりも驚くほど少額であることが多い
     

「後でもらえるはず」と信じて頑張りすぎた結果
相続時に「これだけしか認められないの?」という絶望に変わり
ご家族がバラバラになってしまうケースを私たちは数多く見てきました。
 

介護現場でできる「優しいアドバイス」

もし、特定の親族の方がお一人で無理をして介護を背負っているように見えたら
こう声をかけてみてください。

「いつも一生懸命お世話されていて、本当に尊敬します。
ただ、相続の時にその『頑張り』を法的に認めてもらうのは
実はとても大変なんです。
今のうちに、お父様(お母様)から感謝の気持ちを『遺言』という形にしてもらうよう、話し合ってみませんか?」

 

頑張っている人が後で損をしないために
感情論ではなく「遺言」や「家族信託」など
法的な裏付けを作っておくよう促すことが、最高のご家族支援になります。
 

「ありがとう」を形にするお手伝い

私たち大阪府相続支援協会は、介護の現場で注がれた愛情が
最後には「争い」ではなく「感謝」として終わることを願っています。
 

「寄与分」を巡って揉める前に、どうすれば円満に資産と想いを引き継げるか。
そのための具体的なプランニングを、私たちは介護職の皆様と一緒に考えてまいります。