活動レポート

REPORTS

5月号:家族信託で「認知症による資産凍結」を防ぐ。不動産オーナーの事業継続計画


オーナーの「もしも」で、投資活動がストップする

5月の連休、いかがお過ごしでしょうか。
家族で集まる機会も多いこの時期
ぜひ一度シビアにシミュレーションしていただきたいことがあります。

それは、「もし今日、あなた(オーナー)の判断能力がなくなったら、所有物件はどうなるか?」という問いです。
 

不動産投資において
オーナーの認知症発症は「死」よりも恐ろしい事態を招くことがあります。

なぜなら、判断能力がないとみなされると、以下のすべての経営判断が法的にストップしてしまうからです。

  • 新規の賃貸借契約・更新手続きの押印

  • 老朽化した設備の修繕やリノベーションの発注

  • 地価高騰のタイミングを狙った売却や資産の組み換え

  • 金融機関からの大規模修繕資金の融資実行

これがいわゆる「資産凍結」のリスクです。
 

「成年後見」では投資は守れない

「後見人を立てればいい」と思われがちですが
家庭裁判所が関与する成年後見制度は、あくまで「本人の財産保護」が目的です。

投資のリスクを取ることや、相続税対策のための資産売却などは原則として認められません。
つまり、オーナーの意思による「攻めの経営」は一切できなくなってしまうのです。
 

不動産オーナーのための「家族信託」という切り札

このリスクを回避する最強の手段が、元気なうちに契約を結ぶ「家族信託」です。

  1. 管理権と受益権の分離:
    不動産の名義(管理権)をあらかじめ後継者(受託者)に移しておきます。
    これにより、オーナーが認知症になっても、後継者の判断で契約や修繕、売却がスムーズに継続できます。
     

  2. 収益はオーナーのもの:
    名義を変えても、家賃収入を受け取る権利(受益権)はオーナー本人のままにできます。
    本人の生活費や介護費用として、これまで通り収益を享受できます。
     

  3. 二次相続以降の指定:
    遺言では指定できない「次の次の代(孫の代)」への承継先まで信託契約の中でデザインすることが可能です。
     

5月の連休、後継者と「信頼」を握る

家族信託を組成するには、何より「誰に託すか」という信頼関係が不可欠です。
連休でご家族が集まった際
「私が元気なうちに、この物件の経営を止まらせないための仕組みを考えておきたい」
と、一歩踏み込んだ話をしてみてはいかがでしょうか。
 

投資判断を止めないためのパートナーシップ

家族信託は、不動産、法律、税務の高度な知識が絡み合うスキームです。
私たち大阪府相続支援協会は、信託組成の専門家とともに
オーナー様のポートフォリオに合わせた「オーダーメイドの信託設計」をサポートします。
 

不動産投資を「一代の事業」で終わらせないために。
認知症というリスクを乗り越え、次世代まで収益を安定させる「守りの仕組み」を、この春、一緒に構築しましょう。